「わが子が性犯罪の被害者や加害者にならないか心配」と答えた親が約9割 主婦の友社「子どもの性とカラダに関する意識調査」結果
このたび、株式会社主婦の友社は、3~9歳の子どもがいる親を対象に、「子どもの性とカラダに関する意識調査」を実施し、24歳~60歳の151名(平均年齢36.7歳)から回答を得ました。
サマリー
- ●大切なのに説明しづらい性とカラダのこと。SNSがらみの性犯罪の増加や性被害者の低年齢化により、子どもに正しい性の知識を持ってほしいと願っている親は増えている。
- ●しかし、主婦の友社のネットアンケートの結果では、子どもが学校でどんな性教育を受けているかを知っている親はたったの3%。さらに、子どもの素朴な疑問である「赤ちゃんってどうやってできるの?」という質問にうまく答えられなかった、あるいはごまかしてしまったという親も3割ほどいた。
- ●一方で「性犯罪のニュースを見ると、わが子が被害者や加害者にならないか心配」と答えた親は9割近くにのぼる。具体的には「最近では、男女問わず子どもに興味のある性犯罪者が増えているように思う」「男の子なので加害者にならないか心配になる」「被害を受けても親にきちんと説明できないのではないか」などという声があがった。
調査概要
- ■内容:「子どもの性とカラダ」に関するアンケート
- ■調査期間:2019年1月25日(土)~2月3日(月) 計10日間
- ■調査方法:「主婦の友読者ネットアンケートクラブ」会員他の20~60 代にネットアンケートを実施
- ■回答者:3~9歳の子どもがいる親151名 平均年齢36.7歳
アンケート結果を発表 Q1 ご自身が子どものころに学校で受けた性教育のことを覚えていますか?
約5割が覚えていると回答。ただし、「女の子だけ別室に集められて、生理の話をされたことしか覚えていない」と答えた人が大多数。
Q2 ご自身が子どものころ、親と姓やカラダのことについて話したことがありますか?
8割以上が親と性について話したことがないと回答。話したことがある人は「高校生で彼氏ができたときに避妊に関して言われた」「大人になると生理がくる、ということをさらっと」のような回答が目立った。
Q3 子どもが学校でどんな性教育を受けているか知っていますか?
NOと答えた人がなんと9割以上も。YESの人の中には「生理のプリントを恥ずかしそうに表が見えないように折って学校から持ち帰ってきた」という回答も。
Q4 子どもから「赤ちゃんってどうやってできるの?」と聞かれてうまく答えられなかった、またはごまかしてしまった経験がありますか?
ごまかした経験のある人は3割。「コウノトリが運んでくると答えてしまった」「チューしたらできる、とウソをついてしまった」「結婚するとできる」など、とっさにごまかしてしまったという意見があった。
Q5 子どもが性被害にあったことがありますか?
自分の子どもは被害にあったことはないが、親自身が子ども時代に被害にあった、電車で痴漢にあったという回答もあった。
Q6 近所や身近な人の子どもが性被害にあったと聞いたことがありますか?
YESのなかには「近所の子どもが公園で盗撮された」「女子トイレに男の人が隠れていて、いたずらされたらしい」「通りすがりに胸をさわられた子どもがいる」などの回答が。
Q7 子どもがアダルトサイトなどのエロコンテンツにアクセスしている形跡に気づいたことがありますか?
対象の子どもの年齢が低いため9割以上は経験がなかったが、YESの人からは「Youtubeの履歴で気づいた」「近所の年上の子どもに見せてもらっていた」「ネットでエッチな漫画にアクセスしていた」などの体験談が。
Q8 性犯罪のニュースを見ると、わが子が被害者や加害者にならないか不安になる。
9割近くの親が不安を覚えているという結果に。「これからSNSに興味を持つだろうから」「間違った情報を鵜呑みしていることがある」「女の子だけでなく男の子も被害者になる可能性があるから」など。
【新刊のお知らせ】『3~9歳ではじめるアクロストン式 赤ちゃんってどうやってできるの?いま、子どもに伝えたい性のQ&A』が4月1日に発売
タイトル:3~9歳ではじめるアクロストン式 赤ちゃんってどうやってできるの?いま、子どもに伝えたい性のQ&A
発売日:2020年4月1日
定価: 本体1400円+税
仕様:A5変型版 160ページ
発行:主婦の友社
「赤ちゃんってどうしてできるの?」「生理ってなに?」「どうしてぼくにはおちんちんがあるの?」など、とても大切なことなのに、とても説明しづらい性のお話。日本では「寝た子を起こすな」の思想のもと、学校でも家庭でもタブー視されてしまいがちです。一方で、ネットなどには歪んだ性のコンテンツがあふれ、子どもたちが間違った価値観とともに成長するリスクが大きいのが現実。そこで本書では、3~9歳の子どもの親が性教育で悩んでいること、困っていること、どう説明したらいいかわからないことすべてに性教育の専門家がまるっとお答えします。監修には、小学生の2人の親で、独自のワークショップを開催して性教育を広める活動を行っている医師夫婦のアクロストンさんを迎え、リアルでまじめで楽しく役に立つ性教育本になっています。